しあわせな日常へ還る10のステップ

まっ暗な悲しみのトンネルに灯りを。しあわせまでの道順を知ってください。

悲しみには必ず癒しの時がきます。でも、いつになったら自分の暗い気持ちが晴れるのだろうと心配になったことはありませんか。悲しみの日々はつらく、苦しいもの。終わりの見えないトンネルは不安でしょう。実はいまあなたが経験しているのは「グリーフワーク」というこころのプロセス。たいせつな人の死に面したとき、誰もが通る道です。わたしたちはゆっくり時間をかけて、ひとりの人間の死と遺された自分たちの新しい出発を受け入れているのです。このグリーフワークは10段階のステップで成り立っています。いまあなたがいる地点と出口までの道順を知ってください。

STEP.1

ショックと否定

悲劇の衝撃はしばらくつづきます。ときには死を否定したい気持ちにもなるでしょう。でもそれはかけがいのない人を失ったときの当然の心理です。いまは気持ちが落ちつくのを待ってください。


STEP.2

悲しみ

涙が流れるのを抑えてはいけません。それは正常なこころのプロセスです。悲しみを真っ向から受け止め、感情を押さえ込むことなく外に吐き出した結果です。とはいえ、あなたはいまとてもつらくきびしい精神状態にあります。ときとして悲嘆を和らげるための緩衝剤が必要でしょう。たいせつな人の死を信じない、あるいは状況をぼんやりとしか把握しないといった気持ちになるのも自然なこころの作用です。


STEP.3

寂しさと孤独感

試練は悲しみだけではないのです。葬儀が終わって友人たちが引きとったとき、あなたは自分のうちにある空虚感に気づくでしょう。さびしさや孤独感や憂うつな気持ちが強くなっていきます。あなたの支えになりたいと思っている人はたくさんいます。でも傷つきやくなっているあなたを気づかうあまり親切心が裏目に出ることもあるでしょう。彼らのためにもいま大切なのは助けを待つことではなく、自分にとって必要な助けをこちらから求めることです。


STEP.4

感情的な痛み

この時期は、どうしても「つらい想い」や「つらい情景」が頭を次つぎとよぎります。いまは将来にかかわる大きな決断をできるだけ避けましょう。死別を経験した直後は考えをまとめることなど不可能です。時期が訪れるのをゆっくり待ちましょう。


STEP.5

慌てさせる

錯乱の時期です。故人のことばかりが頭に浮かんで、気が狂ってしまうのではないかと思うときがあるでしょう。あまりの悲嘆の苦しみに自らのコントロールを失うのではないかと恐くなるときもあるかもしれません。でも、いまはとにかく落ちつきましょう。あなたには「安らげる時間」がなにより必要です。


STEP.6

罪の意識

「わたしはあの人のためにもっとこうすべきだった」人は喪失を体験すると、こういった後悔の念にさいなまれます。どんな人間関係も完ぺきではありません。罪の意識を感じるのは、ごく自然なこころの働きです。逆に「わたしたちはうまくいっていた」「良い思い出ばかりだった」と自分に思い込ませるほうが、かえってストレスになります。後悔を感じるなら、葬儀の準備に積極的に参加しましょう。「こんなことをしてあげたかった」「こんな詩が好きだった」そんなふうに故人の想いを成就させることで、気持ちが多少落ちつくはずです。


STEP.7

怒り

この時期は世のなかの人全員が敵に見えるかもしれません。「あのときの医者が悪かった」「看護師が不親切だった」など、だれかれ問わず八つ当たりをしたくなるでしょう。怒りはいろんなことがきっかけになって湧き出ます。いまはストレスをできるだけ発散させてください。だれか信頼できる友人に話を聞いてもらうのが最善でしょう。


STEP.8

不況

いまのあなたは憂うつとフラストレーションが溜まって疲れやすくなっています。大切なのは、怒りを自分の内側に向けるのではなく外側に向けること。機会を見つけては信頼できる人にあなたの気持ちを打ち明けましょう。適度な運動も鬱積した感情を発散するのに効果的です。


STEP.9

回復と希望

友人の支えや家族の愛に見守られて、しだいに新しい人生の道が開かれていきます。長い時間待ちつづけた転換期がやってきたのです。ほんの少しかもしれませんが希望の光が見えてきたのではないでしょうか。それは、あなたが自分の人生を新たな気持ちで生きていこうと決心した証です。


STEP.10

新しい旅立ち

心配することはなかったのです。人はみな時間が経つにつれて、前に進まなければいけないことを無意識のうちに受け入れるものなのです。わたしたちはこの時期になると現実の世界に戻る道を歩み始めます。ただしその世界にあの人の影はもうありません。ときにはつらく、悲しい思いをすることもあるでしょう。しかしこれまで感じてきたような絶望感や無力感は少なくともなくなっているはずです。


ステップはその人の状況によって順番どおりではなく、すべての段階を経て進行するとも限りません。またこれらの兆候はあらゆる人に必ず起こるというわけではありません。


どうしても喪失を受け入れられないときは

  • ◎苦難と真正面から向きあう勇気をもちましょう。
  • ◎希望をもちましょう。あの人と分かちあった愛はいつまでもあなたの中に生きつづけます。
  • ◎薬物治療はできるだけ避けてください。
  • ◎重要な決定はしないようにしましょう。
  • ◎大切な思い出を振り返ってみましょう。
  • ◎悲しみが耐えられなかったら、専門家に相談しましょう。
  • ◎友人の忠告に完全に依存するのを避けましょう。自分の意志をもちましょう。
  • ◎ほかの人とあなたの気持ちを共有しましょう。
  • ◎自分のために目標を立てましょう。
  • ◎友人と家族の助けを求めましょう。